text by Rainbee
edit by GAMEZINE
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オーバーウォッチのチームではなく、1個人にフォーカスする「突撃★プレイヤーインタビュー」のお時間です!
前回、前々回とオーバーウォッチのどこかしらのチームに属している人にターゲットを絞りましたが、今回は少し趣向を変え、True Overwatch Eliteの主催者兼、様々な大会で実況・解説をしているabaraさんに突撃インタビューです!
インタビュアー:Rainbee
――まずは簡単な自己紹介をお願いします
abaraと申します。以前はガチでOverwatchをプレイしていて、その傍らで大会を開いたりもしていました。今ではその経験を踏まえて実況・解説をさせて頂いています。
――確かabaraさんはもともとGrean Leavesに所属してましたよね?
そうですね。メインタンクとしてプレイをしていたのですが、安定性が無いという課題をずっと抱えていて、上手く解決できなかったために抜ける事になりました。
一応、今でも関係は良好です。この前のイベントにもキャスターとして呼んでもらいましたし、メンバーと一緒にお泊り(意味深)もしましたしね(笑)。
また、その前にも2つ、Unsold Stuff Gaming Maglia RosaとCiALというチームでも活動していた経験があります。
――最近はプレイヤーよりもキャスターとして活躍しているのを見ますね
キャスターとして活躍出来ているように見えるのであればありがたいです。実際はまだまだなので、これからも精進を重ねていきます。
逆に、プレイヤーとしての活躍についてはあまり考えていないですね。
大会に出るならチームに所属している必要がありますし、キャスターをやりつつチーム活動というのは難しいと思っています。
実況・解説として観てると、試合をやりたい気持ちが高まる事があるんですけど、そこは我慢ですね。
――True Overwatch Eliteの主催もやってましたし、昔からキャスターに興味があったんですか?
最初からキャスターという考えにあったわけではないんですよね。
True Overwatch Eliteの主催に関しては、それまでストップウォッチルールを採用した大会が日本で開かれていなかったので、単純に紹介する目的で行いました。
ただその時の自分はまだOverwatch界で知り合いが全然いなくて、あと今でもそうなんですが、人にものを頼むのが苦手だったんですね(笑)。
なので、大会の運営から配信まで全部一人でやっていました。
今考えると全くバカなことやってたんですけど、その時の配信で、「わかりやすい」といった好評の言葉を頂いたことがキャスターという道を考える切っ掛けになりましたね。
解説
日本で行われたOverwatch JAPAN CUPの時代はライバルプレイがなく、ペイロードを進めた・進めきれなかったでのみ勝敗を決めていた。
一方、海外では「何分でどこまでペイロードを進めたか」という、今の主流のルールとなっている「ストップウォッチルール」で行われていた。
キャスターについて
――キャスターを目指す人に向けて、キャスターはこういうことを求められるというのはありますか?
極論を言ってしまえば、その人次第でしょうか。
ただ自分なりに考えていることをお話させて頂くとすれば、キャスターでも実況と解説の二種類あります。
実況に求められること
実況する人は、まず観ている人の理解の手助けをすることが第一だと思います。
Overwatchの大会って結構長い時間かかることが多いじゃないですか。しかも一試合一試合の内容がとても濃い。となるとずっと集中して観てると疲れてしまいんですね。
だからぼんやり観てても実況を聞いていれば細かい所熱いところ、そういう戦いのキモを苦労せずに理解できるようにしてあげることが大切だと、自分では考えています。
それさえできていれば後は自由でしょうか。
あとは自分の色を出すことだと思います。まだ自分の色が定まってないのにこんなこと言って申し訳ないのですが。
解説に求められること
解説に求められることは大きく分けて2つあると思っています。
起こったことの解説と、起こりそうなことの予測、とでも言いましょうか。
もし戦闘が一方的な結果に終わったとしても、そこには必ず理由があります。
何が上手くてそうなったのか、何が悪くてそうなったのか、そういったところを明らかにすることが解説の第一の仕事ですね。
なんだか上手いプレイがあったなと思わせるまでが実況で、そのなんだかを詳しく説明して「マジで上手い」と思わせるのが解説だと思います。
もう一つの仕事が予測ですが、これは観てる人を驚かせないことでしょうか。例えばアルティメットスキルの使い方ですね。
「ザリアのグラビトン・サージとディーバの自爆が上がっているので組み合わせて使ってくるでしょうね。使い方に注目したいところです」みたいに言ってあげると、どうやって決めたのかとか、あるいは決まらなかったとしてどうして決まらなかったのか、といった細かいところにまで注目して見ていけるようになると思います。
――なるほど、解説と実況で求められることが変わるんですね。abaraさんがキャスターをするときに意識していることはありますか?
「何かをやりたがっているプレイヤーにフォーカスすること」が一番だと考えています。
チーム経験があったおかげか気付けるんですが、そういったプレイヤーはだいたい何かやってくれますね(笑)。
なんとなく拮抗した状況で裏を取りに行っているだとか、強力なアルティメットを抱えてうずうずしてるとかですね。
やはりプレイヤーが主役なので、活躍するところはできるだけ逃さずに伝えてあげたいです。
――過去、Maglia Rosa・Green Leavesに所属していた経験がここで活きてくるんですね
活きてきますね。
やはり、「戦局を見極めるスキル」というのはキャスターにとってはかなり重要になってくると思います。特にOverwatchの戦闘はかなり複雑です。
ただ、分からないからダメって事はないと思います。
自分でも分からなくなることはしょっちゅうですし・・・そんなときは「分かりません」と正直に言っちゃいましょう!(笑)
意外とコメントで突っ込んでくれたり、一緒にやってるキャスターが助けてくれたりもありますから。
今後のオーバーウォッチ界について
――最近は様々なプロチームの設立・大会の運営など盛り上がりを見せていますが、今のオーバーウォッチ界に求められることはなんだと思いますか?
個人的には紅白戦を始めとして、チームに所属していない人でもチーム戦を楽しめる環境が増えて欲しいなと思っています。
潜在的な競技人口は多いのに、拾い上げる環境がまだできていないと感じています。チーム戦は経験してみないと面白さがわからないので勿体無いなぁと。
自分としても、紅白戦や、韓国のGOSU-SCRIM SURVIVALなど、大会ほど角ばっていないイベントも開いていきたいなと思っています。
――abaraさんが今一番気になっているチームはどこですか?
Green Leaves・・・?
――Green Leavesは抜きでお願いします(笑)
それならRPG-KINGDOMとUnsold Stuff Gaming Supremeですね。
――その理由としては?
やはり強いからですね!
やはり、良い試合というのは良いチームあってこそだと思います。
特にRPG-KINGDOMは今一番波に乗っていていますね。この先も日本一を争う戦いに絡んでくることは間違いないでしょう。
同じチームで長くやってるチームには強いところが多いのですが、RPG-KINGDOMはその中でも2016年最も成長したチームと言えます。
――今後、abaraさんはどのような活動を続けて行きたいですか?
基本的にはキャスターとして実況・解説をメインに続けていきたいと思っています。「とりあえずOverwatchならabaraで」と言われるレベルになるのが目標ですね。
他にはコーチングとか、チーム向けのチュートリアルを通してシーン全体のレベルアップに寄与できればなんて考えていたりもします。
最後にひとこと
――そしたら最後に、abaraさんのファンへ向けて一言お願いします!
ファン居るんですかね?(笑)えーっと・・・
ファンの人居たら連絡ください!!(Twitter)
インタビューを終えて
最後はabaraさんたっての願いで「太文字赤字」で締めさせていただきましたが、何事にも真剣に取り組んでいる印象を強く受けました。
過去、一流チームでタンク使いとしてチームの最前線で戦っていた経験が、キャスターとして様々な点でプラスに作用していたみたいですね。
キャスターに困ったら「助けてabaraさん!」と叫べば飛んできてくれること間違いなしです!今後のabaraさんの活躍に期待です。
関係リンク
I wanna be the true Overwatch Elite(個人ブログ)
1回目のインタビュー
突撃★プレイヤーインタビュー Green LeavesリーダーNoanoa選手編