text by mizuiro
edit by GAMEZINE
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2016年3月13日(日) に行われた公式大会『ハースストーン日本選手権』にて優勝した mattun選手へ 『日本選手権におけるデッキ選択について』についてインタビューを行いました。
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mattun選手は、3月25~27日(金土日)午後1時(日本時間)から開始される『アジア太平洋冬季選手権』に出場した。
→「ハースストーンアジア太平洋冬季選手権」で韓国のDDaHyoNi選手が優勝!日本のmattun選手は惜しくも最終日敗退
日本選手権におけるデッキ選択について
―今回ハースストーン日本選手権で使用したデッキの選択理由を教えて下さい。
《現在の環境から考えるデッキ選択について》
現在の環境において、ヒーローではとにかく”ドルイド”と”パラディン”が2強というのは定まっていて、
更に大会においては「パトロンウォーリアー」が最強だと思っています。
「Easy-Peasy トーナメント」などの国内大会では、大体「パトロンウォーリアー」が優勝しているので・・・。
でも、「パトロンウォーリアー」はなんというかカードの差し替えだけでは対策しにくいんですよね。なので、「パトロンウォーリアー」を意識したデッキ選択を行っています。
補足:
パトロンウォーリアーとは、『ぐったりガブ呑み亭の常連』を活用したデッキで、英語名の『Grim Patron』がデッキ名の由来。
「パトロンウォーリアー」と「シークレットパラディン」のデッキに使用されることが多い”武器カード”に対する対策は、全てのデッキに入れました。
ハンドロックにも武器を破壊できる酸性沼ウーズを入れています。
ドルイドは、もうぶっ壊れているくらいに強過ぎるので絶対BANします。BANは全てドルイドです。
補足:
大会は「事前に提出した4ヒーローから相手のヒーローのうち、1ヒーローをBANし、3ヒーローで3勝した人が勝利」というレギュレーションで行われています。
こういった、特定の対象に絞った戦略は、メタを外すと終わる可能性があるのですが、ハマると勝てます。
ドルイドBAN戦略の場合、メインに当たるとデッキを「パトロンウォーリアー」、「ZOOウォーロック」、「シークレットパラディン」、「テンポメイジ」、「レノ系デッキ」と想定して、そこを徹底的にメタります。
メタをはる場合、現環境で最も不得意が少なく、持ち込む人が多いと思われる「パトロンウォーリアー」や「ZOOウォーロック」、そして他地区予選でも勝率が高く、一定数持ち込まれると予想されるトップメタの「シークレットパラディン」。
今回は、この3デッキを徹底的に対策できるデッキを構築しました。
なので「ハンドロック」、「コントロールプリースト」、「コントロールウォーリアー」、「グラインダーレノメイジ」というガッチガチのコントロール構成にしています。
補足:
「ZOOウォーロック」とは、ミニオンを多く並べることで有利を取ることを目的としたデッキです。
「シークレットパラディン」とは、パラディンのデッキでスペルの一種類であるシークレットを使用するデッキで、主に「謎めいた挑戦者」を活用するデッキ。
「テンポメイジ」とは、メイジのデッキでダメージスペルとミニオン効果のコンボにより序盤から盤面を取ることを目的としたデッキ。
「レノ系デッキ」とは、アドベンチャーモードの探検同盟で手に入る「レノ・ジャクソン」を活用するコントロールデッキ。
「グラインダーレノメイジ」とは、メイジのデッキで相手のリソースを使い切らせて有利を取るデッキ。
《選択したデッキ「ハンドロック」について》
「ハンドロック」は、「ウォーリアー」と「ZOOウォーロック」、「レノ系デッキ」に優位が取れ、コントロールには全てに勝てると思っています。
闇の売人や溶岩の巨人、ブラン・ブロンズビアード&骨董品のヒールロボ、マルガニスでスピードの早いアグロデッキにもそこそこ対応できるし、ドルイドをBANする戦略なら鉄板な採用です。
補足:ハンドロックとは、ウォーロックのデッキで序盤はヒーローパワーで手札を貯めつつ、早い段階で山の巨人やトワイライト・ドレイクなどの超大型カードを場に出してアドバンテージを取るデッキ
《選択したデッキ「プリースト」について》
プリーストは「コントロールウォリアー」や「ローグ」、「フリーズメイジ」にはとても弱いのですが、使い慣れているのと戦略に一番マッチしていたので選択しました。
補足:
「フリーズメイジ」とは、メイジのデッキで凍結(Freeze)を活用して敵全体の動きを止め、ファイヤーボールなどで勝負を決めるコントロールのデッキ。
《選択したデッキ「グラインダーレノメイジ」について》
「グラインダーレノメイジ」は、「フリーズメイジ」を許さないのと、こちらのメイジ選択を「フリーズメイジ」や「テンポメイジ」と思い込んで当ててくるウォーリアを擦り潰すことができます。
今回は、”裏”を取るためにあまり流行していないデッキを構築して持ち込みました。
―このような大会の場において特別なデッキ選択の考え方はありますか?
去年の予選で極端なアグロ使い(早くに試合を決めるデッキを使用する人)は少なかったので、日本人の傾向からアグロ対策は最低限で良いと判断しました。
なので早いデッキタイプの「ZOOウォーロック」、「シークレットパラディン」、「テンポメイジ」に五分以上勝てる構築なら良しとしました。
特に今回の日本予選のように全体のレベルが高い場では、わかっているデッキ(「パトロンウォーリアー」や「レノ系デッキ」など)が多くなります。
それに対して有利な「ハンドロック」が強かったりします。
―大会までどのように調整したのかも教えて下さい。
練習方法については、国内だと情報が漏れてしまうため、海外大会に出場しました。
―ありがとうございました。アジア太平洋冬季選手権もがんばってください。
ありがとうございました。
日本選手権におけるmattun選手の使用デッキ
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