近年、注目度が増すeスポーツ業界。しかし、その実態やキャリアパスは未だ不透明な部分も多い。
『GAMEZINE Vol.33』では「eスポーツ職業案内」として、第一線のプロたちが語る「eスポーツを仕事にする」ことのリアルに迫った。
本記事では、誌面で掲載しきれなかった内容を加えた拡大版インタビューをお届け。
株式会社フェルマー(以下、フェルマー)でブランドマネージャーを務めるケラさんの経歴を振り返りながら、輸入代理店でありながら製品開発を行うフェルマーのお仕事や、このお仕事にどのような方が向いているのかについてお話を伺った。

――本日はよろしくお願いします。まずは計良さんのゲームとの出会いについて教えてください。
ゲームとの出会いで言えば、私はファミコンやスーパーファミコンの時代からゲームをプレイしてきました。
様々なジャンルのゲームがあると思いますが、現在は会社で格ゲーを担当しています。
「格ゲーといえばゲーセン」という印象をお持ちの方も多いと思いますが、私の出身地は新潟県の佐渡島で、島という土地柄もあってか、ゲームセンターはほとんどなく、できたとしてもすぐに閉店してしまうことが多かったんです。
そのため、友人の家に集まって一緒にゲームをするという文化が自然と根付いていました。様々なゲームをプレイしていましたが、家に集まってゲームをする時には必ず「格ゲー」が含まれており、よく友達とプレイしていましたね。
これが、私が「格ゲー」を好きになった原点になります。

――株式会社フェルマーはどのような事業を行っていますか?
主な事業内容は、海外のゲーミングデバイスの輸入代理店業務です。最近では、アニメやVTuberなどのIP(知的財産)とのコラボレーション商品の展開も増えています。入社した際に大まかな役割を任されますが、eスポーツ業界は変化が激しいため、興味に応じて業務内容をシフトすることも可能です。その点では非常に柔軟な会社だと思います。

――フェルマーではどのような方が働かれているか教えてください。
私が2020年に入社した時から変わらないのは、社員が皆「ゲーム好き」であることです。そして年々、「ゲーム好き」に加えて「デバイス好き」な人も増えてきました。毎月のように「〇〇のマウスを買っちゃいました!これでエンドゲームですわ!」と報告してきては、いつもエンドゲームを迎えられていない社員もいます(笑)。デバイス好きの「エンドゲーム」は信用しない方がいいですね。本人に終わらせる気がないのだと思います(笑)。
好きなゲームも多種多様で、FPSが好きな人もいれば、ソーシャルゲームやコンシューマーゲームが好きな人もいます。そして、その多様性が業務に役立つことも多いです。「このゲーム(あるいはプロゲーマー、ストリーマー、アニメ)を知っている人はいますか?所感を教えてください」といったやり取りは日常茶飯事です。

――働き方も柔軟だと伺いました。
現在は、各々の社員が最も作業しやすい場所で働いています。出社した方が効率が良い場合は中目黒の本社へ、そうでない場合はリモートワークを基本とし、必要に応じて出社する形です。コロナ以前は全員出社でしたが、大きく変わりましたね。現在、正社員は20名ほどで、アルバイトの方を含めるともう少し多くなります。

――計良さんがフェルマーに入社された経緯や、入社されるまでのキャリアについて教えてください。
元々はデザイン会社でエンジニアとして働いており、デザインのルール作りやメーカー様へのプレゼンテーションなどを行っていました。その仕事も非常に楽しかったのですが、30歳を機に、「仕事は一生続けていくものだから、より自分が好きなことを仕事にしたい」と考え、ゲームかプロレス関連の仕事に就きたいと転職を決意しました。その際に、フェルマーから声を掛けていただいた、という経緯です。

――入社前、フェルマーにどのようなイメージを持っていましたか?
私が入社した当時は、「Finalmouse UL2 Cape Town」が非常に話題になった頃でしたが、私はその存在を全く知りませんでした。なので、具体的なイメージは持っていなかったです。入社前に社長、副社長とお話をし、「eスポーツ業界は今後絶対に盛り上がる」という点で意思疎通が取れていたので、それで入社を決めました。

――実際に入社してみて、イメージと違った点はありましたか?
元々イメージを持っていなかったので、ギャップを感じることは特にありませんでした。むしろ、以前から興味があったマーケティングの業務に実際に携わってみて、その面白さを強く感じましたね。何より、「今後こういうことをした方がいいのではないか?」と提案したことを、会社としてやらせてくれることが多いので、その点でも楽しさがあります。ただし、そういった自由がある分、数値としての結果も厳しく見られます。全社員が半期ごとに明確な目標を立てて業務に取り組んでいるので、そこは大変な部分でもあります。

――現在の具体的な計良さんの仕事内容について教えてください。
現在は格闘ゲーム関連では、新商品の開発やXの運用、商品の設置場所の新規開拓などを行っています。イベント対応では、『東京ゲームショウ』やeスポーツタイトルの協賛イベントにおける、オフラインブース出展時の事前準備から設営、接客まで、多岐にわたる業務を担当しています。入社当初はフロントエンドエンジニアでしたが、その後、商品開発(ヘッドセット・アーケードコントローラー(以下、アケコン))、動画制作、ショールーム対応、商品のブランディングなど、様々な業務を経験してきました。私自身、全社員の中で最も業務内容が変化していますが、その多くは自分から「やらせてほしい」と要望したものです。例えば、動画制作は自分から手を挙げて担当させてもらいました。

――その中で、これまでで最も「面白かった」と感じたお仕事について教えてください。
アケコンを共同開発させてもらったことですね。元々子供の頃から格闘ゲームが好きで、「いつか仕事で関われたら良いな」とは思っていましたが、『ストリートファイター6』が発売され、その盛り上がりを社長に共有していたところ、「アケコンを作りましょう!」という話になりました(笑)。輸入代理店である私たちが、まさか製品を「作る」側になるとは夢にも思いませんでした。他では絶対にできない経験をさせてもらえたと思っています。

――フェルマーで働いてきた中で、どんなスキルが身につきましたか?
業界の変化が激しいので「先を考える力」が身についたと思います。また、これは私自身の特殊なケースかもしれませんが、様々な業務を経験してきたことで、「適応力」も養われたと感じています。新しい業務も、経験の有無に関わらず任せてもらえる環境なので、常に「このやり方が最適だったか?」と自問自答しながら業務に取り組んできた結果だと思います。

――製品開発まで、本当に様々な経験ができるんですね。そんなフェルマーでは、どのような人材を求めているのでしょうか?
一言で言うと「愛」を持っている方です。「ふもっふへの愛」「ゲームへの愛」「デバイスへの愛」、これらが業務への原動力になると考えています。特に最近はコラボ商品が増え、「推しへの愛」も非常に重要になってきています。ファンである社員が企画や監修に関わることで、より熱量の高い、ファンの心に響く製品が生まれると思っています。自分の「好き」が直接仕事の成果に結びつく。これは、この仕事の大きな魅力の一つです。

――最後に、この業界を目指している方にアドバイスをお願いします。
この業界を目指している方にお伝えしたいのは、「自分が好きなものを、とにかく深く、そして情熱を持って愛し続けてください」ということです。フェルマーでは、その「愛」が必ず仕事に活きます。「推しのコラボ商品を作りたい」という強い思いが、入社の動機になっても全く問題ありません。もし特定のスキルを身につけたいと考えるなら、英語は間違いなく有利です。しかし、スキル以上に大切なのは、人としてどういう人物か、ということです。面接では、あなたの「愛」の深さと、それを仕事に繋げたいという熱意をぜひ私たちにぶつけてください。弊社ではプロジェクトの始動に合わせて急に求人募集がかかることが多いので、興味がある方はぜひ社長と公式のXをチェックしてみてください。

プロフィール
エレクトロニクス事業部 ブランドマネージャー、格ゲー部 部長を務める。新潟県佐渡島出身、38歳。デザイン会社のエンジニアを経て、株式会社フェルマーへ入社。現在は格闘ゲーム関連事業やイベント対応など多岐にわたる業務を担当。おすすめデバイスはアーケードコントローラー「VARMILO KASSAI」。レバーレスが主流の今だからこそ、レバーでのプレイを体験してほしい。

会社情報
株式会社フェルマー
設立   : 2013年10月
代表者  : 代表取締役社長 松本 努
本社所在地: 東京都目黒区上目黒2丁目15-14IronSide Nakameguro 4階
事業内容 :PC関連製品の輸入・製造・販売
   海外ゲーミングデバイスECサイト「ふもっふのおみせ」の運営
   「ふもっふのおみせ ショールーム&ラウンジ 秋葉原店」の運営 など

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