2024年12月14日、15日にKアリーナ横浜にて『Riot Games ONE 2024(以下RGO)』が開催された。本イベントはRiot Gamesがリリースしている『リーグ・オブ・レジェンド(以下、『LoL』)『VALORANT』を中心に多くのイベントが行われ、多くのファンが熱狂に包まれた。

プログラム一覧

Legendary Legends Showmatch

NEXT GENERATION’S CHALLENGE presented by STAGE:0

VALORANT CONSOLE x 2BRO. PLAY WITH US

VALORANT PRO INVITATIONAL

 

イベントの様子

『LoL』『VALORANT』のチャンピオン・エージェントのコスプレイヤーがオープニングに大集合。キャラクターが本当に存在するかのような衣装・立ち振る舞いは、『RGO』のメインイベント開幕にふさわしいオープニングであった。

チャンピオン・エージェントが登場した後は、出演者とともにイベントを盛り上げるキャスター陣が登場。

 

Legendary Legends Showmatch

1日目、2日目ともに開幕は『Legendary Legends Showmatch』。日本で活躍しているストリーマーチームやFukuoka SoftBank HAWKS gaming(以下SHG)が、『LoL』の歴史に名を刻む世界の著名プレイヤー5名で構成されたLEGENDS TEAMと、サモナーズリフトで真剣勝負を行った。

LEGENDS TEAMは、NA地域の最初期にTSMに所属し活躍していたDyrus(TOP)、現在も⁠Team Hereticsに所属し、『League of Legends EMEA Championship』の第一線で活躍するPerkz(MID)、今ではリー・シンの操作技術である「インセク」の名前を残したinsec(JG)、かつてはFakerとともに世界大会を二連覇したBang(BOT)、そして、好プレイ時に「マッドライフ」プレイと呼ばれる名前を残したMadlife(SUP)を集めた、文字通り「ドリームチーム」が結成された。(写真左より紹介)

1日目の第1戦は元プロであるCeros・Zerostに加え、人気ストリーマーの葛葉・うるか、そして現在もDetonation Focus Me(以下、『DFM』)に所属するYutapon、そして応援団長には釈迦を集めた豪華チームがLEGENDS TEAMに挑んだ。LEGENDS TEAMは「事前に決められたチャンピオンのみピック可」「BAN枠なし」「素材アイテムの購入不可」という厳しい制約のもと、戦うことになった。

そんな中、序盤からハンデがないかのようにキルを重ね、リードをとっていたLEGENDS TEAM。

しかし、終盤では、バロンピット前でBangがジンのアルティメット「終演 -フィナーレ-」を使用したものの、葛葉が「華麗なるステップ」を披露し、会場は大歓声。強敵を目の前にさらに強くなっていく葛葉は、まさに主人公のようであった…。

そんな好プレイを見せたものの、(途中Perkzが(癖で)素材アイテムを買ってしまっていたが)キル差も生まれており、LEGENDS TEAMの勝利で終わった。

2日目は、らいじん・しゃるる・スタンミジャパン・じゃすぱー、たぬき忍者率いる「げまげま」がストリーマーチームとして参戦。こちらも大盛り上がりの一戦だった。

中盤までは拮抗していたが、21分ごろのMIDレーンでの集団戦からストリーマーチームに傾き始め、そのままスノーボールし、ストリーマーチームが勝利となった。

1日目・2日目共に、2戦目は『League of Legends Championship Pacific(以下、『LCP』)』パートナーチームであるSHGとの対戦となった。SHGは新ロスターで初めて試合をすることとなる。LEGENDS TEAM vs SHGは両チームともにハンデなしのガチンコ勝負。緊迫した空気の中、どちらも接戦となった。

SHG所属のEviは、両日共に自身を代表するシグネチャーチャンピオンをピック。会場のボルテージも上がった。

1日目はLEGENDS TEAMからキルを狙う展開に。13分にLEGENDS TEAMが、ドラゴンを獲得したSHGに対し集団戦を仕掛けたものの、SHGがうまく反転し、集団戦に勝利。そこから勢いのついたSHGがチャンピオンキル数16 – 31 で、試合にも勝利した。

2日目はSHGから仕掛ける形に。BOTで2vs2(Bang・Madlife vs Marble・Geang)を仕掛け、見事1キルを獲得。その後もSHGはスノーボールに成功し、キル数27 – 9という大差でSHGが勝利した。

 

NEXT GENERATION’S CHALLENGE presented by STAGE:0

『NEXT GENERATION’S CHALLENGE presented by STAGE:0』では、日本最大の高校eスポーツの祭典である「STAGE:0(ステージゼロ)」で優勝した高校生が、『LoL』『VALORANT』のタイトルで、日本のトップストリーマー達に挑戦。

1日目は「ルネサンス高等学校」が、ケイン・コスギ・しゃるる・たかやスペシャル・たぬき忍者・らいじんを集めたLoLストリーマーチームと対戦。

終盤、MIDレーンで行動したルネサンス高等学校に対し、ジンのウルト「終演 -フィナーレ-」そしてマオカイのウルト「大地の捕縛」を展開し、ストリーマーチームが最初に集団戦を仕掛けた。しかし、イレリアが後衛のキャリー2人にウルト「先陣の刃」をあて、きれいな反転によりルネサンス高等学校が集団戦を勝利。

そのあとも着実にオブジェクトを獲得し、見事ルネサンス高等学校がゲームに勝利した。

2日目は「ルネサンス豊田高等学校」が、ade・rion・mittiii・Clutch_Fi・Depを集めたVALORANTストリーマーチームとバインドで対戦。

ルネサンス豊田高等学校が序盤ラウンド5本を取得し流れに乗っていたが、4ラウンド目に1 vs 1となったmittiiiがスカイのウルト「シーカー」を使い、IkurahaIkuraを見つけて勝利。ここからストリーマーチームにも勢いがつき、12 – 9 で逆転勝ちを収めた。

ルネサンス豊田高等学校のZamuは、現在もZETA DIVISION(以下ZETA)で活躍するDepと対戦し、「フィジカル最強で…ぼろ負けです」と強さを肌で感じていた。

一方Depは「打ち合いもセットプレイもうまかったし…、もっとたくさん練習してもらって、いつかVCJで準決勝・決勝で戦っているところが見たいです」と前向きな言葉を残しつつ、「最後のほうはソロで撃ち合えてしまったので、ダブルピークなど、細かいところができればもっときつかったかなと思います」というアドバイスを高校生に行った。

1日目・2日目ともに高校生の素晴らしい活躍が見られ、今後の日本のeスポーツを引っ張ってくれるだろうと、大きな期待につながった。

 

VALORANT CONSOLE x 2BRO. PLAY WITH US

YouTubeを中心に活動する2BRO. TEAMの3人が特別ゲストのスタンミ、鈴木ノリアキと6BRO.チームを結成。対して、親交が深い三人称は特別ゲストのまざー3、kinakoとまざさんぽりおんチームを結成し、コンソール版『VALORANT』にて勝負を行った。

ゲームモードは「チームデスマッチ」と「アンレート」。

1日目の「チームデスマッチ」では、序盤は6BRO.が優勢だったものの、ぺちゃんこのオーディンマルチキルから巻き返し、 99 – 100 で3人称率いるまざさんぽりおんチームが勝利。の勝利。

「アンレート」のマップはヘイブン。まざさんぽりおんは攻めのピストルラウンドから連続で4ラウンド取得し良い流れで試合を開始することができた。

6BRO.もスパイク設置されてから鈴木ノリアキが裏取りからの連続キルを獲得し、最後はガチ解除でラウンドを取得したが、勢いの乗っていたまざさんぽりおんが6 – 13 で勝利した。

2日目も「チームデスマッチ」はかなりの接戦となったが、99 – 100 でまざさんぽりおんの勝利。

「アンレート」はバインド。ドンピシャのトリプルキルで、こちらもまざさんぽりおんが13 – 7 で勝利した。

両日ともチーム内のVCの雰囲気も良く、見ていて楽しい試合となった。

 

VALORANT PRO INVITATIONAL

VCT PacificよりDFM、ZETA、VCT EMEAよりFnatic(以下、『FNC』)、VCT AMERICASよりLeviatán(以下、『LEV』)を招待し、4チームによる総当たりのエキシビションマッチが行われた。

LEV vs DFM

先日の『Valorant Radiant Asia Invitational』で準優勝を獲得したDFMが、世界大会を制覇したことのあるC0M、Demon1も所属するLEVとバインドで勝負。DFMはメインロスターであるArtが体調不良により、タイミーさんことSSeeSが出場。

フルロスターではなかったが、「いつもどおり」のDFMの強さやプレイを魅せ、8 – 13でDFMの勝利となった。Jinboongの驚異的な打ち合いの強さやAkameのシェリフマルチキルもあり、かなり見ごたえのある試合となっただろう。

LEV vs ZETA

『Red Bull Home Ground 2024 APAC Qualifier』から新ロスターとなったZETAが、LEVと対戦。マップはスプリット。

ラウンド9では、ZETAが1ピックずつ取られてしまったが、Bメインを見ていたXdllが連続でLEVを倒し、最後は重なったtex・Demon1を弾数4発で倒し、見事1 vs 5クラッチを魅せた。

その後もリードを維持し、13 – 7 でZETAが勝利した。

FNCvs ZETA

序盤から素晴らしい連携とフィジカルを難なく発揮したFNC。3ラウンド目ではAlfajerがスパイク設置後1 vs 3 を見事にさばき、フィジカルの強さを見せつける場面もあった。

12ラウンド目では 1 vs 4 になってしまったZETAだったが、CLZが時間をしっかり使いラウンドを取得。しかし10ラウンド連続で取得していたFNCが勢いをそのままに、13 – 2で勝利した。

FNC vs LEV

前半は8 – 4でFNCが優勢の状態だったが、攻守交代後は、メイン前〜FNCの先を読む大胆な守備でLEVが反撃を開始。オーバータイムまで続く熱戦となる。

最後はFNCの見事な誘導によりBメインにスパイク設置ができるかと思われたが、kingggがミッドで3キルを獲得し、ショーティーでChronicleを倒し、接戦の末、12 – 14でLEVの勝利となった。

FNC vs DFM

2日目に行われたこの試合では、1日目に体調不良で出場できなかったArtが復活し、初めてフルメンバーでの試合となったDFM。1ラウンド目から戦略を駆使し、またMeiyの3キルもありしっかりラウンドを獲得。序盤はDFMがFNCを振り回す展開となった。

しかし、FNCもしっかり対策を行い、前半は6 – 6での折り返し。攻守交代後もDFMはBoasterの作り出す展開に振り回され続け、13 – 10でFNCの勝利となった。

ZETA vs DFM

最後は日本チーム同士の対決。『RGO』最終試合にふさわしい対戦カードだ。

夜も遅く会場に疲れの雰囲気が流れていたが、1ラウンド目を獲得したDepのふしぎなおどりでボルテージがマックスに。

日本チーム同士の対決は4 – 13でZETAの勝利。Xdllのアイソ、Depのヨルのダブルデュエリストが戦況を切り開き、DFMを圧倒する強さを見せつけた。

 

会場の様子

『RGO』は、開場する前から熱気に満ちている。グッズ売り場では、『RGO』限定グッズが販売された。中には開始早々売り切れたグッズも。

外では、『LoL』『VALORANT』や、アニメ『アーケイン』のキャラクターをモチーフとしたフード・ドリンクが販売された。長蛇となっていて、キャラクターの人気がうかがえる。

RGOのスポンサー企業であるふもっふのおみせでは、ゲーマーが注目しているデバイスを多く揃えており、多くのゲーマーを魅了した。

(秋葉原にある「ふもっふのおみせ ショールーム」では『GAMEZINE Vol.29』も設置されているため、是非取りに行ってほしい)

ガレリアコーナーでは、PCの展示とともに、アンケートに答えると、会場限定のステッカーがもらえた。かわいい。

『LoL』『VALORANT』のコスプレ撮影会も行われていた。総勢30人以上のコスプレイヤーが一斉にそろった。

 

『VALORANT PRO INVITATIONAL』の招待チームであるLEV、FNC、DFMは、予定されていなかったファンミーティングを開催し、ファンとの交流を深めていた。

 

終わりに

今年の『RGO』も会場での催しやプログラムが詰まった2日間となった。豪華ストリーマーと海外の有名プロ・元プロとの対戦や、プロ同士のガチンコマッチ、高校生たちの大きな活躍など、何度見返しても飽きない内容となっただろう。

GAMEZINEでは、今回の『RGO』に参戦したプロチームの独占インタビューや、来場者インタビューも随時公開するので、是非楽しみにしていてほしい。

 

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