text by Hiragi
edit by GAMEZINE
SHARE
eスポーツ業界で働く方々のリアルな言葉『GLOE株式会社 塩川太郎』
『チャンスを掴みに行く』を信念に、自ら積極的に行動しeスポーツのイベント制作を担う
将来、eスポーツ業界を目指す学生や転職活動中の方に向けて、GLOE株式会社(以下、『GLOE』とする)に協力してもらい、どんな仕事内容なのか、どんな方がeスポーツ業界に向いているのかを本記事では、GLOEのブランドプロデュース事業部リーダーである、塩川さんに話を聞いた。
――塩川さん、よろしくお願いします。まずは現在所属されている部署とポジション、そして携わったイベントを教えてください。
よろしくお願いします。GLOEでブランドプロデュース事業部のリーダーを担当させていただいています。『Riot Games ONE』のオンライン施策企画の協力、ZETA DIVISIONさんと共同ブランドとして運営をしていた『LIMITZ』という大会の運営に携わっていました。あと、『SHAKA ONE』というSHAKAさんのゴーカート企画にもサポートとして、関わらせていただきましたね。GLOEのHPに実績紹介が掲載されているので、見ていただくと分かりやすいと思います。
――ブランドプロデュース事業部ではどんなお仕事をされるのでしょうか?
そうですね。ブランドプロデュース事業はゲームやeスポーツ界隈で活躍するチームやインフルエンサーさんを掛け合わせた企画を考えたり、キャスティングを担当したり、新製品のコンサルティング、イベント企画など、それぞれの企業がもつ課題に寄り添った提案を幅広く行っています。例えば『Riot Games ONE』で僕は、Riot Gamesさんが目指す目標を達成するための企画・キャスティング・ルール設計などをチームメンバーと共に担当していました。
――ありがとうございます。ここからは塩川さんを深堀していきたいと思います。まずはゲームとの出会いについて教えてください。
ゲームをプレイした一番古い記憶は幼稚園の頃ですね。本当に幼いころの話になってしまうんですが、幼馴染の家でNINTENDO64かPlayStationを一緒に遊んでいたと思います。NINTENDO64では『大乱闘スマッシュブラザーズ』、PlayStationでは『クラッシュバンディクー』をやっていました。
――幼少期からゲーマーだったんですね。だからお仕事もeスポーツ業界を選択されたのでしょうか?
実は新卒では保育園や学童の運営を行っていました。待機児童問題を解決するために子育て支援に関わる仕事に就く道を目指しました。しかし、5年目で僕自身ができることはやり切ったなと思うことができたので、かねてより興味があったeスポーツ業界に転職することにしました。
――何かきっかけがあったのでしょうか?
はい。『Riot Games ONE』に遊びに行った時に『Masters Tokyo』が発表されたんですよ。その時の会場の沸き方がとんでもなくて。これは転職するタイミングだなと思い、eスポーツ業界に足を踏み入れようと思いました。
保育の仕事をしながらも元々ゲームが大好きで、何かしらの形で関われたらなと思っていました。人生のうち仕事は多くの割合を占めるので、自分が夢中になった経験があったり今も大好きだと思い続けているゲームの仕事に就きたいと思ったんですよ。自分が好きなゲームを仕事にできたら、自分も楽しいし、熱中して本気でやっているからこそ社会にも価値貢献ができるしハッピーだと思うんですよね。
――転職の際、GLOEに決めた理由とそのきっかけはなんだったのでしょうか?
eスポーツ業界に転職しようと思った時、eスポーツのイベント制作会社をネットでさがして、筆頭に上がってきたというのが一番の理由ですね。前職の経験で得たスキルセットで行ける求人を出していた会社がGLOEともう1社しかなかったというのもあります。イベント制作会社に申し込もうとするとイベント制作の経験がないと難しくて、前職が営業でもなかったので難しかったんですよね。選考が進んでいく中で、一番楽しく仕事ができそうだなと思った会社がGLOEでした。
――未経験で転職するのは少しハードルがあるんですね。現在のお仕事のやりがいと、具体的に行ってきた仕事の内容を教えてください。
やりがいでいうと、自分の仕事で誰かが喜んでくれている時ですね。例えば、『Riot Games ONE』で自分が考えた企画で、視聴者さんがコメント欄で盛り上がってくれている時や、クライアントさんによかったといってもらえるような時に一番やりがいを感じやすいと思っています。最近の仕事でいうと、ムラッシュゲーミングカスタムの企画の制作や対戦チームの選定、大会ルールの設計に携わりました。『THE UNLOCKERS』という、10名程の配信者さんが1カ月間にわたって『VALORANT』をプレイして、その中でミッションに挑戦していくという企画では、このミッション内容の考案や、オフラインイベントでのルール設計などを担当していました。
――企画からキャスティングまで幅広いことを行うんですね。塩川さんがお仕事をする中で、意識している事とはなんですか?
自分の中では3つあって、1つは「クライアント目線」、次に「エンドユーザーの方に向けて」、最後に「自分の成長軸」ですね。
「クライアント目線」というのは、クライアントの目指す目的を意識し続けることです。いかにその目的を達成できるかを常に考えています。これは、クライアントと一緒に仕事をする上において、なぜ私たちにお金をお支払いしていただいているのか、クライアントが困っている課題やお金を出す目的に対して自分たちが価値貢献できなければお金をもらってる意味がないし、次の発注をいただけなかったりしてしまうんですよね。なので、まずクライアントの目的が達成されるにはどうしたらよいかを考えています。
「エンドユーザーの方に向けて」というのは、クライアントを第一に考えた上で、コミュニティを理解してコンテンツを作るということを意識しています。例えば、自分達が「このインフルエンサーさんの組み合わせが面白いのでは?」と考えて実施しても、「なんでこの企画をこの人にさせるの?この人のこと全然わかってないじゃん。」と視聴者さんに思われてしまった時点で、企画自体が冷めてしまうと思っています。現在は、インフルエンサーさんの影響力がとても強い時代だと思っているので、自分たちの企画によってインフルエンサーさんが発信する面白さの純度を下げてしまうと、視聴者さん達は面白くないし、クライアントさんからみてもゲームの面白さが伝わらないので、誰にとってもうれしくない状態が生まれてしまうんですね。なので、企画を考えるとき、今までの配信者さん、インフルエンサーさんの絡みやストーリーといったものが組み込まれるような形で考えています。
「自分の成長軸」というのは、チャンスが見えたら逃さないという事です。基本的にお願いされたら「はい」というようにできるだけしています。自分が活躍できるチャンスが見えたら、できるだけつかみに行くという動きをとても意識していて、この積み重ねが今の楽しい仕事につながっていると思っています。チャンスというのは、いつくるかわからないものであって、それを逃す選択肢はないと思っているので、これからもチャンスが見えたら「やります」と言い続けていきたいですね。
――とても勉強になります。チャンスを逃さないという事を意識し始めたきっかけがあったら教えてください。
そうですね。私が新卒1年目の頃、当時の副社長含む複数人と会食をしている時に「新卒の中で事業をやりたい人はいないか」と言われて、「やりたいです」と手を上げたらその1カ月後に本当にアサインされたといった経験があります。これって手を挙げたからチャンスを逃さずに掴んだという事じゃないですか。こういった経験がきっかけになっていると思います。
――その経験が今の塩川さんを作ってるんですね。リーダーというポジションの塩川さんから見て、今GLOEに来てほしい人材はどんな方ですか?
2つあります。1つ目は自分の好きなことに熱中している方、2つ目は好きなことを広めるために能動的に活動をしている方ですね。
ゲームが好き、配信が好きで蓄えた知識はダイレクトに仕事に生かされると思っています。企画を考える時やキャスティングを考える時に、コミュニティをどれだけ理解しているのかが大事なので、好きという気持ちはそのままスキルとして生かせるんですよね。なので、自分の好きなことに熱中している方には来てほしいと思っています。
2つ目ですが、その好きなことを広めるために能動的に活動できているか、というのがポイントですね。eスポーツ業界の市場規模は拡大していると言われているんですが、eスポーツだからといって多くの企業が協賛や挑戦を次々としていた時期は一旦落ち着いています。新興市場で未熟だからこそ、スキルを誰かが教えてくれたり仕事を続けていれば給料が勝手にあがっていくような業界ではないので、自分で新しい知識や施策、ビジネスのプランを能動的にアクションしていける方でないと厳しいと思います。誰でもきてくださいとは簡単には言えないですね。
――最後に学生や転職活動中の方へ向けてメッセージをお願いします。
eスポーツ業界は楽しい業界です。興味ある方、熱意のある方にはぜひ来ていただきたいと思っています。まだ完成しきっていない業界だからこそ、熱量高く取り組む事でこれからの業界を自分達でつくっていけます。新卒でeスポーツ業界に入ることが出来なくても、どの業界に行っても汎用的に使えるスキルである、営業や事業企画、マーケティングといったスキルセットの部分を磨けば最終的にたどり着ける業界だと思っています。実際に自分は中途でGLOEという会社に入りました。なので、新卒で入れなかったとしても終わったと思わずに、熱意を持って諦めないで努力していけばどこかで道がつながると思うので、頑張ってください。応援しています。
――ありがとうございました。
GLOE 塩川太郎 Profile
鹿児島県出身の30歳。大学入学とともに上京。1年半前に株式会社GLOEに入社。過去最も熱中していたゲームは、『Vainglory』で、最近では『VALORANT』や『オーバーウォッチ2』を楽しんでいる。趣味として筋トレを始めた。
◇GLOEの採用ページ
GLOEでは『ゲームをきっかけに人と社会をHAPPYにする。』をコンセプトに世の中にある様々な課題を解決することを目指しています。ゲームが持つ可能性を信じ、価値感さえも変えていくような世界を一緒に作っていきませんか?