観戦勢時代に欲しかったものを作りたい

※本文は2024年8月26日に発行したGAMEZINE Vol.28に掲載されたインタビューです。フリーマガジン「GAMEZINE Vol.28」のダウンロードはこちら

――まず、wawonさんが現在行っている『大乱闘スマッシュブラザーズ』(以下、『スマブラ』)に関する活動を教えて下さい。

今は『East Geek Smash』(以下、『EGS』)のメンバーとして主に『ウメブラ』や『篝火』などの大型大会のライブ配信の制作に携わっています。『篝火』に関しては第9回まで主力として制作していましたが、最近は大会の価値観や自分の環境も変わってきたので、制作の中心はメンバーに任せて、私は平スタッフとして補佐的に携わっています。また『EGS』とは別に仕事もあり、配信者の企画のお手伝いやライブ配信用機材のセットアップ、配信アドバイザリーなど幅広く活動しています。ライブ配信のほかでは、『スマブラ』で活動するストリーマーのお手伝いや『篝火』などの大会スタッフもしています。

――wawonさんは、なぜライブ配信の制作を始めたのでしょうか?

そうですね。私は中学の頃からいわゆる観戦勢で、「観戦勢時代に有って欲しかったものを実現しよう」というのが現在の活動の指針になっています。例えば、「ライブ配信が無い大会のライブ配信が観たい」、「大会のライブ配信のクオリティを上げたい」、「プレイヤーのコンテンツがもっと欲しい」、「海外大会の日本語実況が欲しい」とか。『EGS』はそれを体現するためにやっています。それこそ、当時は移動できるくらい身軽な機材を揃えて、当時リソース的に配信をするのが難しい大会に出向いてライブ配信の制作を行っていました。

――観戦勢ならではの視点、ライブ配信制作には大事ですね。続いて『篝火』の立ち上げ経緯を教えてください。

新型コロナウイルスの流行中に、オンラインでいくつかイベントを行っていたんですが、私たちの主戦場がオフライン大会だったので、「なんか違うな」っていう感覚があったんですよね。だから、ぬくぬくさんやてんぷらさんと「やっぱりオフラインのオープン大会をやりたいよね」っていう話をするようになりました。ちょうど新型コロナウイルスの流行も落ち着いたので、いよいよ「『篝火』やろうか」という話になり、ぬくぬくさんには会場や設営周り、てんぷらさんには大会運営、そしてライブ配信は私という責任範囲で分けて、大会を企画し始めました。

――今後、コミュニティにどう関わっていきたいと考えていますか?

これまでも、先輩がコミュニティ活動をやっているからこそ、自分が活動できていると思っているので、新しい世代の人たちが中心となって活動できるように体制を整えていきたいと考えています。自分が配信のクオリティを上げてしまった責任もあると思っているので、後進育成のためにも配信機材とその関連知識を共有していきたいです。あとは、仕事上、配信者やeスポーツ企業とのつながりがあるので、その方たちに『スマブラ』を知ってもらうなど、仕事での活動も『スマブラ』界隈に還元していきたいと思っています。

【プロフィール】

wawon
『EGS』の創設メンバー。ライブ配信オペレーション・コミュニティ大会の企画運営・アートワーク制作など、大会のありとあらゆる業務を理念と技術で牽引する存在。最近は後進育成に熱心。

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