毎週金曜日の20時から2時間に渡りTwitchで放送されているBlizzard Entertainment公認のハースストーン情報番組『Hearthstone World』。

司会のせんとすさんとyuccoさん、そして毎回訪れるスペシャルなゲストが贈る、ハースストーンの今を伝える情報番組だ。

そんな『Hearthstone World』が11月16日にスタジオを飛び出し、イオンシネマ シアタス調布にて公開収録を敢行。今回はその特番の模様をお届けする。

 

巨大スクリーンで見るハースストーン

 

シーズン選手権の観戦会やBLIZZCONのパブリックビューイングなど、映画館で行われることが増えてきたハースストーンのイベント。その流れに乗ったか否か、週に1度配信される情報番組『Hearthstone World』も映画館で公開収録が行われた。

会場となったのはイオンシネマ シアタス調布。150席が設けられたNo.1スクリーンに入ると、まず目に飛び込んできたのは配信のために準備された数々の機器。カメラなどの多さが、公開収録のワクワク感をさらに高めたのは言うまでもない。

席につくと、ハースストーンのロゴとともに「まもなく配信スタート!」の文字が目に飛び込んでくる。視聴者にはおなじみの幕だが、巨大スクリーンに移されているとまったく別物に感じるから不思議なものだ。

そして定刻、今回は特番ということで18時を迎えたところで配信がスタート。最初はいつものようにスタジオから始まるが、公開収録ということですぐにスクリーン前に移動。

大勢のギャラリーを前に、普段以上に緊張しているという司会のせんとすさんとyuccoさん。そんななかでyuccoさんは、公開収録ならではのやりとりとして「コール&レスポンス」をリクエスト。ギャラリーの想像以上の反応にテンションアゲアゲという様子だった。

 

有名プレイヤーによるオールスター戦

会場にいるすべての人たちが独特の雰囲気を楽しんでいるなか、公開収録のコンテンツが発表される。その名も「Hearthstone Worldトーナメント特別編」。特別ゲストと司会を交えた12名で3人1組のチームを作り、対戦会を行うというもの。

さながらオールスター戦といったところだが、気になるチームはと言うと、

HCT東京の優勝者・hinaya選手擁するチャンピオンチーム

公式大会の実況解説でもおなじみの蒼汁選手率いるストリーマーチーム

アジアプレイオフ出場経験のあるnukesaku選手など、実力も確かな人気プレイヤーチーム

プロゲーマーであるTredsred選手がデッキ監修を務めたというハースストーンワールドチーム

といった構成。どこからともなく「チーム名と腕が合っていない人がいる」といったガヤも飛び交ったが、ほどなくして注目のトーナメントがスタートした。

 

手の内を探りながらの戦い

 

まず登場したのはチャンピオンチーム(以下、C)とストリーマーチーム(以下、S)。キャスターのシンイチロォさん(C)と闘技場プレイヤーの3104選手(S)による注目の開幕戦は、3104選手が環境にないクエストメイジを繰り出して戸惑うシンイチロォさんに勝利。

第2試合以降は交互に白星を取り合ったため、勝負の行方はmattunさん(C)と蒼汁選手(S)による大将戦へ。mattunさんの偶数シャーマンと蒼汁選手の断末魔ハンターという一戦は、盤面を取りきった蒼汁選手に軍配。

ちなみに蒼汁選手は、「負けると自分の配信で視聴者に何を書き込まれるか分からない(笑)」と未知のプレッシャーを勝因に挙げた。

続いて行われたのは、ハースストーンワールドチーム(以下、H)VS人気プレイヤーチーム(以下、N)の一戦。注目はゲスト…以上に、「ハースストーンワールドチームの司会陣がどんな戦いを見せるか」というところだったが、yuccoさん(H)、せんとすさん(H)ともにnukesaku選手(N)が繰り出した秘策ハンターに手を焼き連敗。

後がなくなったハースストーンワールドチームは、大将であるTredsred選手(H)にチームの命運を託す。期待に応えるようにnukesaku選手から勝利をもぎ取ったTredsred選手だったが、奇数パラディンの名手・テンペスト選手(N)は突破できず。

「日本最高峰の選手が相手だったので、得意な奇数パラディンで挑みました」と対戦を楽しんでいた様子のテンペスト選手。こうして人気プレイヤーチームが、ストリーマーチームの待つ決勝戦へと駒を進めた。

 

特別トーナメントの覇権をつかむのは!?

 

ストリーマーチームと人気プレイヤーチームによる決勝戦は、両チーム通じて唯一出場する機会がなかったZarathustra選手(N)のインタビューから始まった。

「(出番がなかなか来なかったため)正直ヒマでした(笑)。今はほどよい緊張感でいい感じです」と素直に心境を語るZarathustra選手。

解説のmattunさんをして「プレイミスがないのが特徴。ロボットかと思うことがあります(笑)」と評される実力の持ち主は、持て余した時間のうっぷんを晴らすかのようにシャダウォックシャーマンで3104選手、Zico39選手を立て続けに撃破。

「まさかの3タテが決勝で見られる!?」と誰もが色めき立ったが、そこに立ちはだかるのはストリーマーチームの大将・蒼汁選手。「逆3タテ宣言」をし、クエストローグに持ち替えたZarathustra選手に対して偶数シャーマンを当て、白星を取り返してみせた。

蒼汁選手の逆3タテ宣言を阻止するべく、nukesaku選手を送り込んだ人気プレイヤーチーム。「ビッグマウス対決」という声も聞かれるなか、蒼汁選手はオリジナル断末魔ハンター、nukesaku選手は秘策ハンターを選びミラーマッチに。

エモートを送り合うなど、気持ちを全面に押し出して戦う2人。意地と意地のぶつかり合いだったが、秘策のシナジーでミニオンを大量に展開したnukesaku選手が盤面を制圧したところで勝負あり。見事、人気プレイヤーチームに優勝をもたらした。

優勝チームインタビューでは、「実は個人配信でハンターを使っていなかったんです。作戦でした」と、このトーナメントに向けて調整してきたことを伺わせたnukesaku選手。

テンペスト選手が「強い2人とチームを組めて嬉しかったです。次回も楽しみです」と喜びを口にすれば、Zarathustra選手は「シャダウォックシャーマンは強いので、蒼汁選手との試合でも使おうと思っていました。でも2勝していたので、最後の1勝は2人のどちらかが取ってくれると思ったのでクエストローグに切り替えました」とデッキ選択時の裏話を聞かせてくれた。

まさにチームの絆がつむいだ優勝。トッププレイヤー同士の信頼関係も見ることができ、充実感とともに特別トーナメントは幕を下ろした。

 

ファンと選手をつなぐ架け橋に

 

まさにあっという間に過ぎていった『Hearthstone World』の公開収録。配信終了後には、ハースストーンのTシャツやBLIZZCONのグッズが当たる抽選会や即席の交流会なども開かれ、最後まで参加者を楽しませる仕掛けに満ちていた。

このようなイベントができるのも、運営の努力、有名プレイヤーの協力、そして多くのファンの存在があってこそ。これからもコミュニティを一体にする『Hearthstone World』であってほしいと、心から思った。

 

関連リンク

Hearthstone World / ハースストーンワールド 公開収録 配信アーカイブ

Hearthstone World 公式webサイト