text by tamo
edit by GAMEZINE
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2018年7月22日、LFS池袋 esports Arenaにてオーバーウォッチのオフイベント「FLASH OPS TOKYO 2018 SUMMER」が開催された。
第1部に「オーバーウォッチ ワールドカップ2018」に出場する日本代表によるエキシビションマッチ、第2部に参加者がオーバーウォッチを楽しむ機会が設けられ、会場は大いに盛り上がった。今回はその模様をレポートする。
待ちに待ったFLASH OPSが開幕!日本代表も会場を沸かせる戦いを見せた
時計の針が14時を指した時、オーガナイザーのみずイロ氏とMCのシンイチロォ氏が壇上へ上がり、高らかに開幕を宣言、「FLASH OPS TOKYO 2018 SUMMER」がスタートした。
「FLASH OPS」とは、幅広いプレイヤーの方に楽しんでもらえる様にアーケードモードや講習会などを織り交ぜた内容のイベント。今回は Blizzard Entertainment 公認イベントとして行われた。
この日は前半と後半の2部構成で、前半に「オーバーウォッチ ワールドカップ2018 エキシビジョンマッチ」と銘打った日本代表の壮行試合、そして後半にプロ選手による講習会やプロ選手との対戦会が用意されていた。
まず第一部だが、エキシビジョンマッチの前に日本代表選手が壇上に上がり、1人1人が挨拶をしていく。そしてすぐさま準備に移る。対戦相手は韓国の強豪「MONSTER SHIELD KR」。非常にレベルの高い相手であり、本番前のエキシビジョンとしてはある種”強すぎる”ほどのマッチアップだ。
そして試合開始。どんな戦いを見せてくれるのか、ファンも固唾をのんで見守っていると、序盤こそ押されたもののゲーム1、ゲーム2を立て続けに連取して日本代表のプライドを見せつける。ゲーム3こそ落としたものの、本番を期待させる戦いに会場からは歓声と大きな拍手が巻き起こった。
試合後はキャプテンのCLAIRE選手が「初めて使うデバイスだったので最初は戸惑いましたが、次第に慣れて本来の力が出せました」と勝因を口にすれば、XQQコーチも「今日の勝利は自信になったと思います」とさらに期待感を高めるコメント。
その言葉に反応するように、参加者が試合直後以上の拍手で2人を包み込み、第1部が終了した。
プロと接することができる機会をとことん楽しむ参加者たち
続いては第2部。ここからは主役が選手からファンに移り、実際にオーバーウォッチを楽しむ時間となった。
用意されたコンテンツは「オーバーウォッチ講習会」「3on3トーナメント」「1on1勝ち抜き戦」の3つ。いずれも予約が始まるとすぐに枠が埋まる大盛況。
中でも「オーバーウォッチ講習会」は、プロが隣りに座ってマンツーマンで教えてくれるとあって、受講者は熱心にプロの言葉に耳を傾けていた。ここでは2人の感想をお届けする。
●受講者の声 その1:とろさん
マンツーマンで教えてもらえるので、受けてみようと思いました。お願いしたのはAmeken選手で、配信をよく見ていて憧れているからです。細かく丁寧に教えてもらえたので、本当に受講してよかったです。
●受講者の声 その2:そるじふさん
今日は日本代表選手の試合を生で見られるということだったので来てみました。試合は……鳥肌が立つくらい楽しみました!
講習会はけんもほろろ選手を希望して、プロの選手がどんなことを考えてプレイしているのか気になったので、色々と質問させてもらいました。とても分かりやすかったです。
また「1on1勝ち抜き戦」はta1yo選手がプロの代表として参加者と対戦。参加者が光るプレイを見せる中で、さすがプロと思わせる勝ちっぷりを見せるせ、思い出づくりに一役買っていた。
ここでも対戦した参加者の声を紹介しよう。
●対戦者の声:IZUMOさん
無料で入場できてお土産ももらえてプロとも試合をできて、来てよかった最高のイベントです。
TA1YO選手との試合では1つ勝てたので、めっちゃ嬉しかったです。でもあと少しで勝てた試合もあったので、またこういう機会があったら対戦してもらいたいですね。
「3on3トーナメント」も予約待ちの人であふれるなど、参加者全員が大好きなオーバーウォッチを満喫した模様。あちらこちらで見られた笑顔、聞こえた笑い声が何よりの証拠だろう。
ひと通りのコンテンツが終了したところで閉会式。けんもほろろ選手のサプライスバースデーなどがありながらもお開きへ……と思いきや、じゃんけん大会が始まった。みずイロ氏、シンイチロォ氏とじゃんけんをして勝ったら豪華商品がもらえるというもので、イベントの終わりでやや寂しさを感じさせていた会場の空気が一変。
「じゃんけんぽん」の掛け声がかかるたびに歓声と悲鳴がこだまし、最後の最後まで参加者が楽んだ「FLASH OPS TOKYO 2018 SUMMER」となった。
欧州勢も恐れるに足らず!?予選を勝ち抜く作戦あり!
「オーバーウォッチ ワールドカップ2018」に向けて、ジェネラルマネージャーのJerophilip氏、コーチのXQQ氏にチーム状況や抱負を聞いてみたので、その模様もお伝えしよう。
インタビュー:Jerophilip ジェネラルマネージャー
——まずオーバーウォッチ日本代表のジェネラルマネージャーに就任した経緯から教えてください。
Jerophilip AKIHABARA ENCOUNTで総合監督をしていたところに打診がありまして、「私は韓国人ですよ」と思ったんですが、せっかくお話を頂いたので最善を尽くそうと思って引き受けました。
——大会に向けたチームの仕上がり具合や状況はいかがですか?
Jerophilip 勝つためにはさらなる練習が必要なのですが、元々がひとつのチームということで環境はいいと思います。ほかの国は代表の選手が合宿のような形で一緒に暮らしながらチーム力を伸ばしているので、同じような形を作って、しっかりと練習して本番に備えられます。
——今持っているものを引き上げていくということですね。
Jerophilip その気持ちで練習し続ければ、予選突破も夢ではないと思っています。韓国、フィンランド、ロシアらが同じグループリーグにいますが、韓国は別格だとしても、ほかにチームからは十分白星が狙える。XQQコーチは他国の分析に長けていて、彼もそう言っているので間違いないでしょう。
日本的に言えば「ワンチャンある」というところですね。
——期待が高まりますね。
Jerophilip あまり煽りすぎるとできなかった時に申し訳ない気持ちになるのですが、与えられた仕事をまっとうするために、ゼネラルマネージャーとしても精一杯頑張りたいと思います。
インタビュー:XQQ コーチ
——XQQコーチから見て、今の日本代表のチーム状況はいかがですか?
XQQ いい感じになってきました。技術はあるので、あとはコミュニケーション力を伸ばしてほしいと思っています。オーバーウォッチはキャラクターごとに特徴があり、攻防の役割が分かれていますが、場合によっては防御側のキャラクターでも攻撃しないといけません。今自分が何をしようとしているのかを味方に伝える声の力を強くしてもらいたいですね。
——瞬時の判断力が重要だと耳にしますが、いかがでしょうか。
XQQ 少ない情報の中でいかに的確な判断をするかが問われるので、一度受け身になると畳み掛けられてしまいます。最終的な判断を下すのは1人の選手でも、それぞれがしっかりと声掛けをしながら臨機応変に動いてほしいです。
——対戦国についてですが、Jerophilip ジェネラルマネージャーからは「韓国以外には勝てる可能性が高い」と聞きました。
XQQ もちろん私もそう思っています。フィンランドとロシアはオーバーウォッチリーグに出場している選手がチームの半分くらいを占めていますが、それでも勝つ自信はあります。
——心強いですね。そのための秘策も準備されていて?
XQQ 試合の中で臨機応変に立ち回ることはもちろんですが、もっと言えばキャラクターのピックの時点から明確な意思を持ってほしいと思っています。ピックでの対応もオーバーウォッチでは重要になり、中には明確なカウンターになるキャラクターも存在します。ピックの傾向も選手によってはある程度決まっていたりするので、軸になる相手のプレイヤーをしっかりと分析していこうと思っています。
あくまで自分たちの技術の精度も上げていかなければいけませんが。
——選手たちに願うことがあるものの、予選突破を信じて疑っていない首脳陣の言葉を聞いていると、ワールドカップが待ち遠しくなってきます。本日はインタビューありがとうございました。
グループステージは8月17日から19日にかけて、韓国の仁川で行われる。オーバーウォッチ日本代表が勝どきを挙げる姿を、この目で見届けよう!