text by Hatsume
edit by GAMEZINE
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今ストリートファイターVプレイヤー達の間で話題の「あおもリーグ」って皆さんご存知ですか?
過去に開催された大会ではりんご、じゃがいも、りんごジュース、うまい棒500本などが大会景品として優勝したプレイヤーに送られました。
景品のラインナップも気になりますが、そんな「あおもリーグ」がどんなものなのか、主催者であるでおさん(@deosan00)と、#あおもリーグ選手紹介 で有名な関係者のカミヅキさん(@CAMDUKI)にお話を聞きました。
――本日はよろしくお願い致します。それでは、自己紹介をお願い致します。
でお:はい、あおもリーグ運営のでおと申します。
ストリートファイター5でのオンラインのリーグ戦を行っております。
カミヅキ:カミヅキです。色んなところに首突っ込みながら、今はあおもリーグのお手伝いをしてます。
――さっそくなのですが、あおもリーグ開催経緯について教えていただけますか?
でお:まず、事の始まりは、ウルトラストリートファイター4(以下、ウル4)の頃に、ランクマッチ(以下、ランクマ)をしながらSkypeをやってるグループがあることを知りました。
そのグループに入って、通話をつなぎながら対戦しはじめて、グループ内で大会を行っていたのですが、その大会をニコニコ生放送で配信し始めたんです。
それが非常に楽しかったんですよ。それまで大会配信とか生放送はまったくしてなかったけれど、興味を持ち始めて配信環境を整えました。
その時にウル4でリーグ戦を企画していたんですが、発案者の配信環境整っていなくて、自分が配信手伝いをすることになりました。
その後自分で大会などを企画しはじめ、りんごを景品とする大会などをやり始めた時に、継続的にできる企画はないかと考えていました。
ストリートファイター5(以下、スト5)が出る前から現在のあおもリーグのようなものを開催しようとは考えていました。スト5の初期段階ではラウンジ機能(編注:最大で8人が参加可能な対戦ルームのこと、観戦機能なども付いている)なども充実していなかったのでPS4のシェアプレイ機能を使ってリーグ戦の対決を観戦しつつ、それを配信するという形態でした。
そうこうしてたら、ラウンジ8人までになって、毎日行えるトーナメント戦をやろうと思って、今の形に近づきました。
その後参加者が増え、リーグ戦形式に移行し参加者をTwitter等で募集して、ルールも改正しつつ運営していた。
それこそ3ヶ月ほど前までは4リーグほどだったのに、前節(12月頃)くらいから人が一気に増え始めたんですよね。
――あおもリーグといえば、リンゴやジャガイモなどの賞品つきの大会が有名ですが、どうして賞品付きの大会を開催しようと思ったのですか?
でお:最初は箔付きのためでもあったんですよ。例えば普通に景品出すってなるとAmazonギフトだとかWebMoneyとかだけど、
長く注目を集めたいって思ったときに、一番簡単なのは自分の職業柄リンゴ出すのがいいと思った。
たまにりんごジュースなどを景品としてやってるのは、結局オンライン大会にしろ何にしろ、行き着くところは自己満足だからですかね。
格闘ゲームには動画勢(編注:実際にゲームをプレイするより、大会動画などを主に見るユーザー)ってあるじゃないですか、自分の中で”オンライン大会開く”というのは動画勢の極みだと思ってます。
自分の好きなルールで、自分より強い人たちが自分の配信で試合をしてくれる。
最上位のプレイヤーの対戦はプロゲーマーとほとんど変わらないレベルなんですよ。
そういう試合が自分の配信で行われるのは感謝しかないですね。
たとえば自分が好きなスポーツを見るのに観戦料ってかかるじゃないですか。
自分の好きなこと(オンライン大会)をやらしてもらってるって思えば、景品を出すのは当たり前で、何かしらの対価を払うっていうのは
当然の行いだし、感謝の気持ちとして景品を出しています。
それで楽しんでくれるのならば、お互い幸せになれる。そういうこと。
普段から今ぐらい参加人数が集まれば人を呼ぶための景品なんていらない、先日行った5onルールの大会もとんでもない人数が情報公開後3日くらいで参加表明してくれた。
人集めに関しては、もう景品を出す必要はないけれどめっちゃ楽しいから自分が負担するのには問題ないですね。
カミヅキも「楽しいことに金出さないで何に金を使うんだ」といってたので、同じ感覚でやっています。
最初は注目浴びたいっていう意味もあったけれど、今はこういう感じですかね。
――カミヅキさんが行っている選手紹介についてどう感じていますか?
でお:めっちゃ助かってますよ、あおもリーグの中で、カミヅキさんはアドバイザー的な、宣伝部長的な存在なのですが、カミヅキさんもカミヅキさんで自分の好きなようにやってくれていて、お互いいい関係なのかなと思っています。
ちなみに、カミヅキさんの代名詞である「ロジカル」って言葉を一番最初に言い出したのは私です。
選手紹介に関しても、リーグ戦の広報なども兼ねてくれていてとても助かっています、このままやってくれたら嬉しいですね。
正直、広報活動は自分自身苦手なんですね。Twitterではできるけど、知り合いを個別に誘ったりとかそういうのはできなくて。なので、誰が入っても、いつ抜けてもいい環境を維持している、そうじゃないと強制力がかかってしまうんですよ。
そういう背景があるので、入ってみて気に入ってくれたなら残ってくれれば嬉しい。
最近はリーグ間の実力差も減ってきて誰が参加しても楽しめるし、自分自身も嬉しいです。
――あおもりーぐのこれからについて、目標のようなものはあるのでしょうか?
でお:最終的には、カプコンプロツアーを目指したい、オンラインだけのカプコンカップをやってみたいですね。
俺のコミュがプロ勢も無視できないレベルにまでなって、オンライン大会開いてる人の所に俺が顔を出したら「あ!でおさん!」
ってなるくらいまでならないと実現できないはず、それぞれにポイントつけて、年末に大きいのドーンとやるっていう話をしてたんですよ。
こうやって口にするのは現時点でも俺の知ってる限り色々な人が参加してくれています。
最終地点への足固めとして、オンラインやりたい人への協力は惜しまないですよ。
一番の目標は俺が居なくてもあおもリーグが機能するのを目指したいですね。今でもそういう動きはある7割くらい上手く行ってるからあともう少し…。
カミヅキ:あおもりーぐは今後、ランクマの変わりになればいいなって感じだよね。
でお:そうだね、ランクマ機能してないっていうのがあるから、あおもりーぐをやり始めたっていうのもあって。デポドン鯖(編注:一部のプレイヤーが無作為に振り分けられマッチング機能が正しく稼動していなかったサーバーが存在した)っていうのが最初あったりして、ランクマに意味ないなっておもって人数あつめたらランクマの代わりになるなって思ってました。
カミヅキ:ランクマの代わりになるためにはたくさんの参加者が必要で。かなり極端な例ですけども、5人しかいないところで順位を決めても「村一番の力持ち」ぐらいにしかならないわけで。
これが50人の中の順位、100人の中の順位ってなっていくほどランク付けとしての価値は上がっていきますよね?
半年前の段階じゃ参加人数がまだ少なくて、僕が一番上のリーグにいたこともあったんですけども。今は参加者の量も質もすごいことになってて(笑)
でお:昔はまだ身内リーグの域だったよね
カミヅキ:実は今日オフでスト5の対戦仲間と会ったんですけど「あおもリーグのA1のメンツがすごい」って話でかなり盛り上がったんですよ。
ちょっとずつみんなの中で「あおもリーグで上位になることはすごい」っていう価値観が出来上がってきてるなと思いました。もう身内リーグなんて言ってられないですよ(笑)
僕は「個人が好きでやってることが公式を越える」っていう現象に、すごくときめくんですけども、ランクマで得たポイントよりも、個人が勝手に作ったリーグの順位の方が価値があるようになったら、個人的にはすごく面白いし、LP(ストV内での実力の指標、ランクマッチに勝つと増えるポイントのこと)とは別の新しい基準が存在するっていうのもスト5界全体の活気にも繋がると思っています。
でお:プロが無視できないっていうのも一つの目標になってほしい、勝ちたがりとかTOPANGA(プロの所属する配信団体)であおもりーぐの名前出てくれないかなって思ってるよ。
編集者コメント
今回、インタビューから記事公開まで一ヶ月ほどかかってしまったことを、お二人にお詫び申し上げます。
この一ヶ月間あおもリーグも急激な成長を遂げていて、現在リーグ参加者は90名(6人リーグ×15組)となっています。
上位リーグへの新規参加者も3rd勢やマスターランクなど強豪プレイヤーが名を連ねています。
また、すべての試合の見所を#あおもリーグ試合集としてTwitterにあげていたり、すべての試合を参加者同士で配信をしていたり、いつでも誰かが輝ける。そんな素敵なリーグです。
私も数ヶ月前まであおもリーグに参加していたのですが、このリーグに参加している全プレイヤーが向上心を燃やしていて、お互いを切磋琢磨し合えるとてもいいコミュニティだと思いました。今でも、同リーグで対戦をしていた方との付き合いもあるし、一緒にキャラ対策を練っていたりラウンジで対戦したりしています。
個人的には、誰もが参加しやすく、誰もが知っている、ストV界の登龍門の様な存在になって欲しいと強く思います。
あおもリーグへの参加方法は、主催でおさんのTwitterへリプライを飛ばすことで次節から参加可能となっています。
是非気になる方は、今後のあおもリーグを要チェックです!